こんにちは。雑食大好き、チョッピーです。
30食品
子供の頃、「1日30食品を食べるべき」との言葉をよく耳にした。
どうやらこれは1985年に厚生省(現・厚生労働省)が策定した『健康づくりのための食生活指針』にて示された目標だったらしい。
その目的は栄養バランスを整えること。
つまり「1日30食品を食べるべき」という言葉の真意は「1日30食品くらい食べれば栄養バランスが整いやすいよ」という程度のモノだったようだ。
ただ、僕は当時の空気として「とにかく1日30食品を食べればよい。食べられない場合はダメ!」という雰囲気を感じていた。端的に言うと、それ自体が目的化されていたような気がする。
手段の目的化はよくある話ですね。そのせいかどうかは知りませんが、平成2000年に策定された『食生活指針(PDF)』には「30食品食べろ」との記述はありません。
というわけで子供の頃の僕は
どうして人間は30食品も食べなければいけないのだろう? 肉食獣は肉しか食べてないし草食獣は草しか食べていないのに…。
と感じていた。
当時の僕は「30食品を食べる」という手段の目的を理解していなかったわけだ。
しかし、その目的を理解してからは、逆に疑問が深まった。
肉食獣やら草食獣やらの栄養バランスってどうなってるんだ…?
この疑問について調べてみたところ、どうやら肉食獣が食べる生肉は(加熱されていないため)ビタミンもミネラルも破壊されておらず(彼らにとっての)栄養バランスは保たれており、また、草食獣は内臓の中で微生物により分解された栄養素や、その微生物自体を吸収しているため(彼らにとっての)栄養バランスは保たれているらしい。
一方、人間は生肉ばかり食べているわけではないし、自分にとって万能の微生物を体内に抱え込んでいるわけでもない。なので、色々な食品からバランスよく栄養素を摂取する必要がある。…らしい。
最近は「それだけ食べれば栄養バランスは完璧!」と謳う「完全栄養食」と呼ばれる食品もありますけどね。
遍歴
子供の頃の話と言えば、僕は昔から地声が強い歌手を好む傾向にあった。
もちろん「スピッツ」や「サザンオールスターズ」などの柔らかめの声質も多用するアーティストの歌も好きだったけれど、小学校高学年以降はどちらかと言えば「ゆず」や「GLAY」や「ポルノグラフィティ」などの「高音域での地声張り上げが特徴的なアーティストの歌」を好んで聴いていた気がする。
たとえばこれ ↓ とか。
その傾向は年を追うごとに顕著になっていき、大学生の頃には「マキシマム ザ ホルモン」を始めとする声の圧が強いラウド系の音楽ばかりを聴く事になる。
たとえばこれ ↓ とか。
その傾向はさらに先鋭化していき、最終的には
ポップソングを歌う場合、高音域で裏声を使うのは”逃げ”だよな…。
という極端な思想を持つにいたる。
いや、弁明させてほしい。
今の若い子たちや僕よりも年配の方々の青春時代の音楽がどうだったかはわからないが、僕が多感な頃…具体的には1990年代あたりには「地声張り上げ(のように聞こえる)歌」が持て囃されていたのだ。
前述した「ゆず」などの他にも、たとえばEvery Little Thingの『Time goes by』とかMy Little Loverの『Hello, Again 〜昔からある場所〜』とか…。
もちろん「鬼束ちひろ」や「平井堅」などの地声的ではない声を使いこなすアーティストの人気も高かったけれども…全体的な傾向としては「地声張り上げ(のように聞こえる)歌」の方が人気は高かったように思う。少なくとも僕は。
だから、そのような曲を多く聴いてきた僕が、それらの歌唱法を好むようになるのも当然なのだ。
うん。
改心
ただ、大学を卒業して数年後、僕は考えを改めた。
地声張り上げばっかり練習してても歌が上手くならねぇ!
大学生の頃から今に至るまで僕は異常カラオケ愛好者である。
異常愛好者であるがゆえ、そこで楽しむモノのクオリティに関しても出来るだけこだわりたい。
なので大学卒業後も歌はず~っと練習していた。
そこで「地声張り上げだけでトレーニングすること」の限界に気付いたのだ。
裏声も使いこなせないと声質も良くならないし音域も広がらないし表現の幅も狭いままだ!
というわけで、そこからは奥 華子の『ガーネット』を全て裏声で歌ってみる…などの練習を重ね、
現在に至っては裏声も多用して歌を歌うようになっている。
おかげで歌もかなり上手くなりました(熱い自画自賛)
やはり食わず嫌いは良くない。
ただ…やはりどうしてもあまり得意ではない歌い方や声質はあるもので…。
入れて混ぜて出す
具体的に言ってしまうと「凛として時雨」みたいな声質はどうも苦手だった。
やっぱりもっとゴリゴリの太い声が良いよなぁ…極端に言えば「Lamb of God」とか「Amon Amarth」みたいな…。
ただ、先日、「凛として時雨」のギターボーカルTKのソロプロジェクトである「TK from 凛として時雨」が発表した『first death』を聴いたところ
これはカッコいい!
となり、最近はこの歌の歌い方もマネして歌の練習をしている。
すると全く予想外だったのだが、なぜか「Mrs.GREEN APPLE」の『Soranji』の最終パートが歌いやすくなる…という現象が起きた。
理由はサッパリわからない。
このところ流行りのAIも、莫大な量のデータを与えると品質が飛躍的に向上するらしい。
人間も、多くの栄養をバランスよく取り入れると、予想外のところに良い影響が及ぶのかもしれない。
毎日30食品を食べるかどうかはさておき。
本日もふらとぴにお越し頂きありがとうございます。
これはきっと音楽に限った話ではないんでしょうね。