こんにちは、横道それ夫です!
今回はNintendoSwitchで遊べる往年の名作、横スクロールACT『メタルスラッグ2』のレビューをお届けします。
アラフォー横道それ夫にとっては青春時代にドハマりした作品。
思い出補正も強いですが、できるだけフラットな視点を心掛けながらレビューしました。
アケアカNEOGEO メタルスラッグ2
概要
90年代終わりから2000年頃まで、大体のゲームセンターには並んでいたような気がするSNKの名作ACT『メタルスラッグ』シリーズの第2作目。
当時ゲーセン通いしていたアラフォーゲーマーには説明不要なレベルの作品ではないでしょうか。
「ゲームセンターで稼働していた当時の内容を再現する」をコンセプトにした『アケアカNEOGEO』シリーズのひとつとしてNintendoSwitchでも遊ぶことができます。
ダウンロード専売で定価は838円。
なお『アケアカNEOGEO』は全作品838円です。NEOGEOカートリッジが1本30,000円とかだったことを知っている者からすれば奇跡のような価格設定。
『メタルスラッグ2』は、1998年にSNKから発売されたアクションゲームです。
マルコ、ターマ、エリ、フィオから一人を選び、再び活動を始めたモーデン反逆軍の打倒を目指します。ヘビーマシンガンやショットガンなどに加えて、レーザーガンなどの新兵器も加わり、よりバリエーションに富んだ戦いが楽しめます。『アケアカNEOGEO』シリーズは、NEOGEOの名作を忠実に再現することをコンセプトに開発をしています。
ゲームの難易度などのさまざまなゲーム設定を変更したり、当時のブラウン管テレビの雰囲気を再現することもできます。
また、オンラインランキングで世界中のプレイヤーとスコアを競ったりすることもできます。
一時代を築いた名作をぜひお楽しみください。※メーカーによる説明です。
アケアカNEOGEO メタルスラッグ2 | マイニンテンドーストア
スティック(あるいは方向ボタン)によるキャラクター移動と射撃方向の調整、3ボタンに振り分けられたショット・ボム・ジャンプを駆使してステージを攻略する横スクロール型のガンシューティングアクションです。
「コイン投入ボタン」という普通のゲームではピンとこないボタンもあったりします。ゲームセンターで稼働していた作品の再現ゆえですね。
ゲームセンターのボタン配置は筐体の仕様に依存した完全固定でしたが、アケアカNEOGEO版ではコンフィグ画面でボタン設定が可能です。
本作のいいところ
ゲーム史に燦然と輝く最高峰のドットアニメーション
既に方々で語り尽くされたことではありますが、それでも、これを語らずして何を語ろうかというくらい素晴らしいのが本作のグラフィックです。
うーん、異次元。
このゲームに映っているキャラクターや背景、各種エフェクトはすべて手打ちのドットで描かれています。
つまり、様々な色の「・」の集合体。
ゲームグラフィックのメインストリームが3Dに移行して久しい中、「手打ちドット」は失われた技術になりつつあります。
ドット絵、インディーズ系界隈では逆に盛り上がってきている気もしますけど、大手ではほとんど見かけませんね。
本作のドット絵も、写実的な緻密さや解像度という点では今の4K作品に及びませんが、それでも多くのゲーマーを魅了してやまない圧倒的職人技。
今の4Kゲームが「ドバイの街並み」としたら、本作は「エジプトのピラミッド」。どちらも「どうやったらこんなものが造れるんだ」という点においては同じ。
高い爽快感!
飛び散る血肉!
爆発する大型兵器!
吹き飛ぶ建物!
それこそ今の3D作品でやったら即「CERO:Z」※1になりそうな過激な描写も、デフォルメされたドット絵で描かれることにより高い爽快感を生み出すことに成功しています。
※1 審査機関のレーティングにより18歳未満に発売してはいけない作品。
音楽や効果音、システムボイスまでもが心地よく、全方位にプレイヤーを高揚させる要素が詰まっています。
ヘヴィマシンガーン!ショッガーン!
本作のちょっとダメなところ
こんなに処理落ちしてたっけ…?
まともに動いているところの方が少ないのではないかというくらい処理落ちします。
ゲーセンで遊んでいたときは専ら2人プレイだったので多少の処理落ちも「そんなもん」と思っていたのかもしれません。
全然、「多少」ではなかった…。
実は当時のSNK作品は割と処理落ちしがちでした。『月華の剣士 第二幕』で乱舞奥義など打とうものなら、まるでスローモーションかと思うほど。
面白さを致命的に損なうものではありませんが、今の時代の作品がこのレベルで処理落ちしたら絶対叩かれるよなぁって思ったりしました。
技術的には最適化して処理落ちを無くすことも可能だと思いますが、本作はあくまで「当時を再現」した作品。懐古的に考えればメリットとも言えます。
集金箱の名残
「はい、そろそろおしまいにしてね」と言わんばかりに「ゲームオーバーにさせるためのポイント」が散見されます。
ゲームセンターで稼働していたので、プレイヤーにお金を落とさせるためのアノ手コノ手が仕込まれているわけですね。
何度かはダメージを受けても大丈夫なライフ制ではなく、一度被弾したら即死亡の残機制なことも相まって、後半に行くにつれて、一度追いつめられるとリカバリーが非常に難しくなる状況が多いです。
被弾すると強化武器を失ってしまうのです。
なので、全体的な難易度は高め。
ステージ5の電車なんかは武器が整っていなければアホみたいなボタン連打を必要とします。joy-conで遊ぶときはホント壊れないように気を付けて。ちなみにアケアカに標準装備されている連射機能は貧弱過ぎて役に立たないぞ!
「懐かしさ」を感じない新規ユーザーが本作を手に取ると、この辺の理不尽さというか…ある意味やりごたえと言うか…なポイントは気になるかもしれませんね。
ゲームセンターと違い、コイン投入ボタンで無限にコンティニューできるのが救いでしょうか。
総評
はい、傑作。
緻密に描かれた2Dドットは失われた超技術として若いゲーマーたちにも刮目して見ていただきたい芸術です。
流石に2023年に遊ぶと懐かしさを超えた古臭さを感じますが、作品全体のクオリティはやはり高い。
細かな不親切さや理不尽さについても、昔から本作を知る人にとっては「仕様」。アケアカで初めて触れる人もインディーズ系作品と同じ価格帯なので許容範囲ではないでしょうか。
横スクロールアクションの金字塔、ぜひ遊んでください!
本作の評価は星5つ!!★★★★★!!
今日もふらとぴにお越しいただきありがとうございます。ではまた!
補足:『アケアカNEOGEO メタルスラッグX』もあるよ!
『メタルスラッグ2』のアレンジ版として『メタルスラッグX』があります。
「X」は「10」ではなく「エックス」です。
ステージ構造や操作感が結構違うので殆ど別ゲー感覚で遊べるのですが、新作と呼ぶには余りにも『メタルスラッグ2』な作品。
こちらも定価838円の『アケアカNEOGEO』シリーズで遊べます。
『メタルスラッグX』は1999年にSNKから発売されたアクションシューティングゲームです。
本作は『メタルスラッグ2』のアレンジバージョンです。『メタルスラッグ2』をベースに、新しい武器の追加や新たな敵も多数登場しています。
さらにボスなどの配置を変更することでゲームの難度を再調整しています。『アケアカNEOGEO』シリーズは、NEOGEOの名作を忠実に再現することをコンセプトに開発をしています。
ゲームの難易度などのさまざまなゲーム設定を変更したり、当時のブラウン管テレビの雰囲気を再現することもできます。
また、オンラインランキングで世界中のプレイヤーとスコアを競ったりすることもできます。
一時代を築いた名作をぜひお楽しみください。※メーカーによる説明です。
アケアカNEOGEO メタルスラッグX | マイニンテンドーストア
今回「ちょっとダメなところ」で挙げた処理落ち関係の残念仕様が殆ど解消されており、快適さの点では2に勝ります。
一方で作品全体の難易度はやや上昇傾向に。
「不安定だがマイルドな2」と「安定しているがハードなX」※2、どちらが好きかは好みが分かれるところでしょう。ちなみに僕は2派です。
※2 横道それ夫個人の印象です。
こちらも買ってみて、ふたつの違いを楽しむのもオススメです!