こんにちは。トンコツラーメン好き、チョッピーです。
良い香り、悪い香り
ニトリに行った。妻の買い物についていったのだ。
枕を買い替えたくて。
妻が枕を選んでいる間、僕はお店をウロウロと徘徊して商品を眺めたりテスターを試してみたりしていた。
僕は特に買いたい物はなかったので。
その中で僕の目を引くテスターがあった。アロマコーナーに置かれていたルームスプレーのモノだ。
アロマなので「目を引く」じゃなくて「鼻を引く」なのかもしれませんが。
そこには甘い香り、スパイシーな香り、柑橘系のフレッシュな香り…とバラエティ豊かな3種類のテスターが用意されていた。
アロマは好き嫌いの分かれる商品だと思う。苦手な方もいらっしゃるだろう。ただ、少なくとも僕は好き。
興味本位でそれぞれのテスターを空中に向かって1~2プッシュほど噴霧してみた。
わぁ、良い香り。特に柑橘系のフレッシュな香りがスゴく良い! 700円くらいか…買ってみようかな…。
テスターのおかげで心がかなり「買う」方に揺れた。ニトリの思うつぼである。
ただ、どうしようかなぁ…と迷っているうちにテスターの香りが薄れてきた。それに同調するように「買いたい気持ち」も霧散していった。
鼻が慣れるからなのか、空気中に散ってしまうからなのか。理由は僕にはわからないが、ルームスプレーの良い香りは一瞬だけ漂った後、すぐに感じられなくなってしまう。
一瞬しか味わえないし、買わなくてもいいか…。良い香りは短命…。臭いにおいはいつまでも残る場合もあるのにな…おならとか…。
ルームスプレーのテスターを手にしながら、僕は「おならはどうしていつまでも臭う場合があるんだろう…?」などと考えなくても良い事を考え続けてしまった。
今、一番ホットな話題
このところラーメン評論家に関するニュースが世間を騒がせている。
上のニュースを僕の解釈でザックリまとめると以下の通りだ。
ラーメン店の経営者の女性に対してラーメン評論家なる方々からのセクハラ・中傷・嫌がらせがあったため、この女性が経営するラーメン店ではラーメン評論家の入店が禁止される事となった。
この話題、かなりキャッチーなようだ。別媒体でもこちらの経営者の女性のインタビュー記事が掲載されている。
さらに「入店禁止にされたラーメン評論家は僕です!」と自称する方のブログ記事も公開されており、インターネット上で熱視線が注がれている。
この件に関して僕から特にコメントする事はないが、セクハラ・中傷・嫌がらせが本当にあったのであれば由々しき事態だと思う。ラーメン店経営者の女性にはお見舞い申し上げたい。
レビューはエンタメ
僕はラーメンを含む食レポ全般にあまり情熱を持っていないタイプの人間だ。
ごくまれに感動するくらい美味しいモノを味わった場合には、それを題材に記事を書いたりはします。こちらの記事とか。
一方、映画・マンガなどのレビュー・感想は大好物。
本サイト『ふらとぴ』でも『僕の感想』というコンテンツを担当していたりするし、つい先日も『レビューはエンタメ』というタイトルの記事を書いたりもしている。
そう、僕はレビューを「エンタメ」だと捉えている。
「役に立つ」とはあまり思っていないが、クオリティの高いレビューを読むのは「エンタメ」として単純に楽しい。
さらに、レビューはその題材(ラーメンとか)も簡単に手に入れられるため「ちょっとやってみようかな」という軽い気持ちでも取り掛かれる。
また、その題材自体に知名度があれば、記事の品質とは関係なく多くの成果を得られる場合もある(かもしれない)。
「知名度の高い題材を選べば必ず期待する成果が得られる」とも「人気のレビュー記事は品質が低い」とも言っていないので誤解されませぬようお願い申し上げます。
このように僕はレビューはエンタメとして優秀な要素を多分に含む良質なコンテンツだと考えている。
ただ、おそらくレビューはその間口の広さに反してエンタメの中でも特に取り扱いが難しいジャンルなのではないかとも感じている。
レビューは火薬庫
まず当然の前提だが、レビューを「エンタメ」として面白く感じられるのは「レビューされている何かと関係のない人」だけだ。
「レビューされている何かを作った人」にとっては、それを「エンタメ」として受け止めるのは難しいだろう。
プラス評価の場合はもしかしたら喜びを感じられる事もあるかもしれないが、そうではない場合も多いだろう。マイナス評価の場合は基本的に不快感しか感じないだろう。
レビューにはこのようなレピュテーションリスクが常に付きまとう。レビュアーは常に「レビュー対象の関係者から嫌われる覚悟」をもたなければならない。
「覚悟があれば何をしても良い」などとは言っていないので誤解なさらぬよう。
さらにレビューにはなぜか「不遜な人格が身についてしまう」という副作用もあるように思える。いわゆる「マウント癖」が身に着くように思うのだ。
これは食レポやコンテンツに対するレビューに限らない。ビジネスでの成果物に対するレビューもそうだし、採用面接などもそうだ。
どうも人間の脳には「評価者の方が偉い」と勘違いしてしまうバグがあるように思える。
原則的にレビュアー(レビューする人)とレビューイ(レビューされる人)の間に上下関係はない。レビュアーとレビューイはただの役割分担に過ぎない。
レビューイが行うのは「成果物の作成」であり、レビュアーが行うのは「成果物の評価」だ。「作成」と「評価」は別の行いであり「評価者が作成者よりも優れている事の証明」にはなり得ない。
なり得ないのだが、レビューにはそれを勘違いさせる魔力がある。この自覚がないと「レビュアーの方が偉い」という勘違いが人格として定着してしまう。
これは極めて危険だ。
このような勘違いが定着してしまった人格のままレビューを続けていると、極大化されたレピュテーションリスクが顕在化してしまいドンドン色々な人から嫌われ、結果、どん詰まりに陥るのではないか。
良い香りはすぐに霧散してしまうが、悪い匂いはいつまでも残り続ける。
なにかのレビューをする場合には、ニトリのルームスプレーを思い出してみようと思った。
本日もふらとぴにお越し頂きありがとうございます。
皆様はルームスプレー、使われてますか? 僕はアロマのある生活にずっと憧れているのですが、ついぞ、そんな生活を送れた事がありません…。柑橘系や白檀の香りは大好きなんですけどね。