山頭火さん、関門海峡を渡り、今、下関にいます。
この十日間ほどは知人の家に泊まっていて、大分お疲れの様子です。
投げ出された肉体があざ笑つてゐる
今日の句は、いつもの感じとちょっと違いますね。
風景も周りの様子も、全く描かれていません。内省的な感じです。
映像が浮かんできません。(困ったぞ by Picturize lab)
肉体を投げ出したのは誰なんでしょう、肉体は誰を、何を、あざ笑っているのでしょう‥‥
山頭火さんの心が体を投げ出してしまったのでしょうか。
心と別れて、笑う体。不気味。
それとも、自分を放り出し、放り出した自分を見てあざ笑う、もう一人の自分がいるのでしょうか。
日記の最後はこう結ばれています。
『私は歩くに労れたといふよりも、生きるに労れたのではあるまいか、一歩は強く、そして一歩は弱く、前歩後歩のみだれるのをどうすることも出来ない。』
ちなみに、明日12月3日は山頭火さんのお誕生日です。
節目の日を前に躓きましたか、48歳ですか、そうですか。