ネタバレあり感想
非情に感想が書きにくい映画ですね。エンターテイメントとして面白いか?と尋ねられれば「全然、面白くない」となります。正直、エンタメ要素は…途中の亜紀のJKビジネスのシーンと濡れ場のシーンくらいしかありません。
また、話の筋も非常にわかりやすいです。
作品の冒頭~中盤までの日常パートで「家族の幸せ」を観客に意識づけ、その後の終盤パートで作品の前提であった「家族」が実は「血縁も法的な繋がりも無い集団」であったというバレを行い、「社会が想定する正しさは本当に正しいのか?」という問題提起を観客に行う…という狙いの基に作られた話だと思われます。
役者の方々の演技は非常に自然で素晴らしいです。ただ、おそらくこれは狙い通りの演出だと思うのですが、セリフが聞き取りづらいシーンが頻発します。また、音楽も最低限しか利用されていないため正直、序盤のシーンは非常に退屈です。これはおそらく「作品にナチュラルさを持たせるための演出」に特化した結果なのだと思います。
全体的に観る人を選ぶ作品ですね。映画に文学性を求める人には向いている映画だと思います。逆に映画にエンタメ性を求める人には向いてないでしょうね。僕は基本的に映画には「爆発と街の破壊」を求めるタイプなので、特に序盤と中盤はちょっとキツかったですね。
以上です。