こんにちは。移り気クリエイター、チョッピーです。
今回の記事について
今回はチョッピーが「継続よりも大事な事ってあるよね」という意見を述べます。
自殺に関するデータ
いきなり重い話で恐縮なのですが、自殺に関する話題って日常的に見聞きしますよね。色々な理由で人は自ら死を選ぶと思うのですが、自殺に関するニュース記事やコラムなどを読んでいると、その原因として「仕事」が占める割合って少なくない様な気がしてきます。
とはいえ自殺は印象論で語るにはセンシティブすぎるテーマ。厚生労働省が「自殺の統計:各年の状況」というページを公開しています。そちらに掲載されているデータを確認してみましょう。
「令和元年中における自殺の状況」という資料によると令和元年の自殺者数は20,169人。過去最多だった平成15年の34,427人から比べると14,000人近く減っています。しかし、それでも2万人を超える人が自ら命を絶っているわけです。1日あたりだとおよそ55.3人(20169人/365日≒55.3人)。多すぎますね。
また同資料によると令和元年の自殺原因の1位は健康問題です。それによる自殺者数は9,861人。勤務問題が原因の自殺者数は1,949人。健康問題による自殺者数の1/5程度。僕が冒頭で述べた「自殺の理由として仕事が占める割合は少なくないのでは?」という推察は誤っていたようです。
基本的なことだけど、やっぱりキチンと数字を確認するのって大事だよね。
ただ、確かに「全自殺数における勤務問題が原因の自殺の割合」は大きくは無いのですが、絶対数で考えると1,949人がそれにより亡くなっているわけです。1日あたりだと約5.3人(1949人/365日≒5.3人)。さらに引用元資料にも以下のような記述があります。
自殺の多くは多様かつ複合的な原因及び背景を有しており、様々な要因が連鎖する中で起きている。(「経済・生活問題」や「家庭問題」等、他の問題が深刻化する中で、これらと連鎖して、うつ病等の「健康問題」が生ずる等)
令和元年中における自殺の状況|厚生労働省自殺対策推進室 警察庁生活安全局生活安全企画課
「健康問題が原因」とされた自殺にも「仕事」が要因であったものもあるのかもしれません。実際、厚生労働省の「平成30年 労働安全衛生調査(実態調査) 結果の概況」によるとメンタルヘルス不調による退職者・休業者がいた事業所の割合はそれぞれ以下の通りとあります。
過去1年間(平成 29 年 11 月1日から平成 30 年 10 月 31 日までの期間)にメンタルヘルス不調により連続1か月以上休業した労働者(受け入れている派遣労働者は含まれない。)がいた事業所の割合は 6.7%、退職者(受け入れている派遣労働者は含まれない。)がいた事業所の割合は 5.8%となっている
平成30年 労働安全衛生調査(実態調査) 結果の概況 結果の概要 事業所調査|厚生労働省
これらの要因で退職・求職された方が自殺されてしまうと、おそらく統計上は「自殺原因は健康問題」として集計されてしまうのでしょう。そう考えると自殺の遠因に「仕事」が存在する割合は実際の数字よりも多いと言える…のかもしれません。
推測に推測を重ねてるから確かなことはわからないけどね
とある悲しいニュース記事を読んだ
さて、いきなり「Daily Choppy !」に似つかわしくない重い話題と、まるで面白くないデータの羅列で読者の方々をあっという間にブラウザバックに追い込んでしまった気がしなくもない本日の記事。
ここまで読んで頂いている方は本当にありがとうございます
どうして突然、こんな内容の文章を書こうと思ったのか? 実はこんなニュースを読んでしまったのです。
リンク先記事がいつ消えてしまうかわからないので文章でも引用します。
「仕事疲れた 1人だけいろいろせなんのはもう無理 なんで俺だけ仕込みと検査と事務全部せないかんと? なんでこんな残業せないかんと? もういやだ」。熊本県のJA阿蘇のヨーグルト工場に勤務していた男性(当時29歳)が2019年3月、スマートフォンにメッセージを残して命を絶った。なぜ「仕事」に男性は追い詰められたのか。
なんでこんな残業せないかんと? 熊本のJA職員自殺 スマホに窮状|毎日新聞
なんともやるせないお話です。ちなみに少し脱線しますが別の記事によるとこの男性は精神障害も発症していたようです。
熊本県のJA阿蘇のヨーグルト工場で働いていた男性職員(当時29歳)が精神障害を発症して2019年3月に自殺し、菊池労働基準監督署が同12月に恒常的な長時間労働などが原因として労災認定していたことが遺族の代理人弁護士への取材で分かった。
過労自殺のJA職員を労災認定 死の直前、月97時間残業「一人だけ無理。もういやだ」|毎日新聞
この場合、この男性の自殺の原因は統計上は「健康問題」として処理されてしまうのでしょうか。自殺の統計は警察庁が集計しているので、そこの事務処理次第だとは思うのですが…。
原因が統計上、どう処理されるのかはさておき、やるせない話には変わりない
あえて無責任に言いますが、死ぬくらいならやめましょうよ
小見出しの通りなんですけど、死ぬくらいならやめた方がいいと思うんですよね。いや、そんなに簡単じゃないのはわかりますけれども。ただ、僕も実際に前職の会社を辞めて独立し、現在、年収は10万円程度しかない上に社会的な評価も底辺という立場になってしまっていますが、元気に生きています。(僕の場合は「続けていると死ぬから」という理由で前職を退職したわけではありませんが)
なんというか…日本においては「継続」の価値が異常に高く見積もられているのではないかと感じます。
他の国の事はわかりません
仕事でも趣味でも人間関係でも「長く続ける事が美徳」とされ「長く続けられない人間は落伍者」という烙印が押されてしまう空気がある気がします。それにより「やめること」のハードルが上がっているのではないでしょうか。根拠はありません。僕の感想です。
でも、実際のところはそんなの幻想にすぎないと思うんですよね。長く続けたところで、それが必ずしもいい結果を残すわけではないですし、逆も然りです。少なくとも「続けるくらいなら死ぬ」という選択は考えられる限りでもかなり悪い結果だと僕には感じられます。そのような結果を残すくらいなら落伍者になった方がマシな気がします。
嫌な仕事は辞めればいいし、イヤな人間関係は止めればいいと思うんですよね。別にやめたって死にはしませんよ。それは僕が実証しています。
本日の締め
今回はニュース記事を題材に「継続よりも大事な事ってあるよね」という意見を述べてみました。
僕は自由主義者なので「死ぬな!」とは言いません。自分の命の所有権は自分にあるので、それをどう活用するのもしないのも個人の自由だと考えています。ただ、やはり僕としては「自殺」という選択が幸せに繋がるとは思えないので、それよりもベターな手段として「自殺の原因になるモノをやめる」という案を提案してみました。
今回の記事を読んで「死ぬくらいならやめるかー」と思って頂ける方が1人でも増えてくれれば嬉しいです。
本日もふらとぴにお越し頂きありがとうございます。
しかし年間の自殺者が2万人を超えているのはやはり多すぎる気がします。