こんにちは、ステイホームの推奨に従い、自宅でゲーム三昧の日々を送る横道それ夫です。
おかげで『NieR:Automata』と『FINAL FANTASYⅦ REMAKE』をクリアできました。
さて、前回の予告どおり第4回は『FINAL FANTASYⅦ REMAKE』の話題です。
とりあえずひととおりクリアしましたので、本作の感想みたいなものを書きたいと思います。
なお、結構なボリュームになってしまったので、本編ネタバレなしのグラフィックやシステム周りに関する【前編】と、本編ネタバレ全開のキャラクターやストーリーに関する【後編】を2週に渡ってお送りします。分作です。別に本作リスペクトじゃないです。
というわけで今回はネタバレなしの【前編】です。
未プレイの方も安心してご覧ください。
※ストーリーに触れない程度のスクショや動画はあります。
概要は省略
発売からひと月。今更この連載で概要を語るまでもない超メジャー作品なので概要は省略です。
一応公式サイトのリンクとオープニングトレーラーを添えておきます。
よかったところ
特にグラフィック関係は非常によいデキ。システム面も原作を踏襲しつつ新鮮さを与えてくれました。
美麗なグラフィックで蘇るキャラクターたち
20年以上の時を経て、プラットフォームが初代プレイステーションからプレイステーション4に変わり、表現力が圧倒的にパワーアップしています。
表情の細かな変化とキャラクターボイスによって、原作では想像するしかなかった各場面でのキャラクターの心理みたいなものがよりハッキリと表現されています。
ティファのスクショを撮り続けるだけでもプレイする価値がある。
存在感と説得力の増したミッドガル
キャラクター描写がデフォルメからフォトリアルに変更されたことに伴い、本作の舞台であるミッドガルも原作から比べて圧倒的に存在感を増しています。
原作では描き切れなかった(意図的に描いていないのかもですが。)各キャラクターの住居、街の喧騒、店の音楽やラジオ、知り合いとのコミュニケーションなど、ミッドガルで生活する人々の様子や街並みまで細かく描写され、「このままミッドガルで生活するのも悪くねぇなぁ」と思わせてくれます。
神羅、敵ながらアッパレなREMAKE具合です。
直感的な立ち回りができるアクション風のバトルシステム
原作のアクティブタイムバトル(ATB)システムによるコマンド選択式のバトルシステムから、より直感的かつスピーディーなアクション風のバトルシステムにREMAKEされています。
本作で操作できるキャラクターはクラウド・バレット・ティファ・エアリスの4名に留まっていますが、キャラクターの特徴を各アクションにしっかり落とし込めており、適度に役割分担しながら好きなキャラクターを思う存分フィールドで暴れさせることができます。
ティファを動かせるだけでもプレイする価値がある。
割と好きな武器を使い続けられる「武器強化」システム
本作では武器・防具・アクセサリーの3種類を装備してキャラクターを強化していきます。(原作と一緒です。)
武器に関してはひとつひとつに独自のグラフィックが用意されており、戦闘中はもちろん各イベントシーンでもしっかり装備品が反映されます。
また、キャラがレベルアップするたびに入るポイントを使って武器を強化できるシステムがあり、序盤に入手した武器でもしっかり強化すればマテリア穴まで増えていくので終盤まで継続して使っていくことが可能です。
「クラウドといえばバスターソードやろ!」といったファンのニーズにもしっかり応えてくれる良システムですね。
なお、割り振れるポイントは武器ごとにストックされており、好きなタイミングで好きな武器に支障なく乗り換え可能です。(Aを強化したらBに割り振るポイントがない!とかは起きない。)
原作ほぼ踏襲の「マテリア」システム
原作プレイ済みならほぼ迷うことなく、新規の人でも直感的に使える分かりやすいマテリアシステムは健在です。
戦闘システムの変更に伴い、種類や性能はリファインされていますがキャラクターの雰囲気重視でポチポチはめ込んでもストーリークリアならほぼ問題ない感じがしました。
個人的には「チャクラ」のノーリスク回復と、登場する敵キャラの割合的に「いかずち(+ぞくせい)」の性能が頭ひとつ抜けている印象でした。
原作リスペクトを感じる演出の数々
原作にあった道中のミニゲームがほとんど違和感なく本作でも取り入れられています。
キレイなお兄さんとのスクワット勝負も健在。ナイスREMAKE。
また、「このシーン原作と一緒や!」みたいな、原作プレイ済みの人へのファンサービス的な演出やカットも随所に見られて、懐かしさプラス新鮮さでニヤニヤさせてくれます。
よくなかったところ
次はよくなかったところ。よかったところも見方を変えると…みたいな感じです。
無駄なスケールのダンジョン
ミッドガルは圧倒的にスケールを増しています。が、リアルなスケールを追求しすぎた結果なのか、広すぎるんだよなぁ。
スラム街をはじめとした生活空間が広い分にはまだいいです。多少入り組んでいたり暗かったりで道に迷いそうなのもご愛敬です。何よりウロウロするだけで楽しいですからね。
だがダンジョン、テメェはダメだ。
広い。長い。暗い。いつまで歩かせられるのかという広大さです。魔晄炉やら下水道やら駅やらビルやら、常に壁に囲まれ圧迫感の強い場所ばかりなのも問題です。
魔晄炉8階建てとかマジか…。ウォールマーケット遠いな、おい…。
いや、実際それくらいあるんでしょうけどね。
さらにアイテムやマテリアが落ちているであろう「この先行き止まり(RPGにおける当たりの道)」が多いこと多いこと。そして行き止まるまでが遠いこと遠いこと。ボリュームアップってこういうこと?
長い長い道中もキャラクター同士の会話や掛け合いがあるのが救いですが、1ダンジョンクリアに1~2時間は覚悟して臨みましょう。
無駄な存在感のオブジェクト
繰り返しますが、ミッドガルは圧倒的に存在感を増しています。街には椅子や段ボール、コンテナやパイロンなどスラムの生活を彩る小物類が多様に設置されています。そしてこれらは全て触れると動くという細かさ。だがしかし、その結果…。
ティファやエアリスが街の椅子やら段ボールやらを蹴り倒しながらついてくる。
クラウドさんが気を付けながら歩いてるんやから、もうちょっと気を付けて歩こうや。
おいエアリス!孤児院の椅子蹴りながら家に帰ったらアカン!!
リアルを追求した結果却ってアンリアルになるという本末転倒感。これを活かしたギミックも特にないので、制作者の無駄なこだわりにしか感じられない要素でした。
かゆいところに手が届かないバトルシステム
ちなみに、僕は中盤くらいから難易度を「ノーマル」から「イージー」に下げてプレイしました。以下の問題は、お前が下手すぎるだけだろ、という話かもしれません。
戦闘時間かかりすぎ問題
僕が難易度を下げた大きな理由のひとつです。先に書いた通りダンジョンがやたらに広いにもかかわらず、ノーマルであれば雑魚相手であっても油断すれば負けそう、ボスに関してはギミックや演出を含めて体感で20分くらい戦わされている気がする。
アクションゲームを求めて本作をプレイするならそれでもいいのですが、僕が本作に求めるのはソレではありませんでした。
特にデメリットもないので、気軽にプレイしたい方は早めにイージーに切り替えることをオススメします。
共闘感少なすぎ問題
3人パーティーを基本構成としていますが、自分が操作している以外のキャラクターと共闘している感じがあまりありません。
R2L2ボタンで各キャラクターに指示を出したり、「オート〇〇」というマテリアを装備させることである程度行動を制御したりできるのですが、逆に指示を出さないと基本攻撃とガードを繰り返すガチNPC状態です。
敵の弱点を突いたり仲間のピンチにアイテムを使ったり、シリーズ他作品の「ガンビット」とまではいかないまでも、AI制御のシステムをもう少し充実させてほしかったです。
ただ本作は状況に合わせて操作キャラを切り替えろ、というシステムデザインだと思われるので、少し的外れな意見かもしれません。
ヘイト(敵視)集まり過ぎ問題
敵がやたらにプレイヤーキャラを狙ってくる、という問題があります。
複数の敵が現れて、「オレは〇〇を狙う!」「△△は私に任せて!」みたいな展開が随所にあります。しかし気が付くと…。
おい、全員こっちに襲い掛かって来とるやんけ…。
結局これもキャラを次々に入れ替えて戦え、というゲームデザインによるところかもしれません。
壁際カメラカオス問題
アクション風の戦闘システムなので、戦う状況や位置が目まぐるしく変化します。
特にすばやい敵は、こちらの攻撃をダッシュやバックステップで避けようとします。それをさらに追い詰めようとしたら壁際カメラがマジカオス。
気づけばカエルにされていたでござるの巻。
アクションゲームの性みたいなものですが、壁際のカメラワークはカオスになりがちです。本作もその例に漏れずなので、敵を追い詰めようとして油断するとカメラワークによって物理的に自分を見失います。
武器強化画面が使いにくい
システムとしては好印象の武器強化ですが、ユーザーインターフェースがイマイチです。
どこにどんな強化項目があるのか、上下左右どっちのキーを押せばその項目にたどり着くのか、など視覚的に現在の強化状況が分かりづらい残念仕様。なお、エフェクトはオシャレです。オシャレだけど使いにくい、というファッションあるあるみたいな。
装備強化の項目と装備変更の項目が別々なのも地味に不便です。
もう少しシンプルでもよかったです。
ひとまずまとめ
システムやグラフィックについてはザックリまとめるとこんな感じ。
- グラフィック面は文句なしだが、リアルへのこだわりがアンリアルを生んでいる
- マップの広大さは諸刃の剣
- システム面はとっつきやすいが操作性に粗が見られる
結局褒めたいのか貶したいのか分からない感じになりましたが、僕は本作をあまりオススメしていません。
ただオススメはしないけど、プレイする価値も多分にあるという微妙なトコロ。
今日もふらとぴにお越しいただきありがとうございます。
次回はネタバレ全開の感想【後編】です。ではまた!
たったひとつ確かなことがあるとするならば、ティファはキレイだ。
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