【今日の山頭火さん】第73回:7月25日の山頭火さん

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July 25,2024 #73 89 years ago 暑さきはまり蝉澄みわたる一人
『今日の山頭火さん』第73回で利用する画像です
7月25日の山頭火さん

山頭火さんの今日の日記には、快晴とあります。かんかん照りつけるともあります。

暑さきはまり蝉澄みわたる一人

なんだか、暑さのその向こう側へ、突き抜けた、涼しげで気持ちいい句ですね。ちがうか。

私は現在、『澄み』以外ほぼこの句と同じ状況です。

暑さ極まってますし、蝉がジャワジャワ鳴いてますし、一人ですし。

ただ、突き抜けていないので。暑いままです。

ガリガリくん、3本目を齧りながら書いています。

ソーダ味、九州みかん味、ときて、今コーラ味です。

どうでもいいですか、すみません。

さらにどうでもいい話ですが、この夏、近所のスーパーでは、梨味を見かけません。

大丈夫でしょうか。

どうでもいいですか、すみません。

山頭火さんの今日の日記に、『即興詩人(森鴎外訳)も面白い、クラシツクのよさが、アンデルゼンのよさが、鴎外のよさが、私を興奮せしめる。』とあります。

アンデルゼンとは、童話で有名なアンデルセンさんのことです。

『即興詩人』は、童話作家になる以前に発表していた小説です。

『人魚姫』とか、『マッチ売りの少女』とか、『みにくいアヒルの子』とかの。

その前があったの?と言う感じですよね。

ざっくり言うと、『即興詩人』という小説は、主人公アントニオさんが、運命とかに振り回されながら、あっちゃこっちゃイタリアの名所に行く話です。

ざっくりしすぎて、森鴎外さんに、怒られそうです。

「わしゃ、10年がかりで訳したんやぞ」

すみません。すみません。

山頭火さんが、この本を読んでいたことに、ちょっと驚きと、それなりに納得です。

実は、これ、私も読んだことがあります。

私が読んだのは、安野光雅訳の『口語訳 即興詩人』ですが。

主人公のアントニオさんは、西欧の放浪、流転界隈では大御所の一人ですね。

ランボー、スナフキン、アントニオ。

あと、ジャン・ジュネとか、

もっと色々いらっしゃいますが、その話は、またいつか。

山頭火さんが興奮して読んだのも、納得です。

いうなれば、山頭火さんは、即興俳人でしょうからね。

うろうろしながら、創作活動する人同士で分かり合える、何かがあるんだと思います。

放浪、流転。

夏になると、この辺りの心がくすぐられるんですよね。

旅に出ますかね。

あるいは、まだ、読んでいない、この手の本を読みますかね。

とりあえず、ガリガリくん梨味を探しに、隣町のスーパーまで行ってみます。

どうでもいいですか、そうですか。

暑さのせいですか、ちがいますか。

いずれ澄んできますか、そうですか。

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