こんにちは。オススメの小説は『13階段』、横道それ夫です。
さて、今回はノベルゲー大好き横道それ夫が、オススメの作品もそうでない作品もまとめて、ひとことレビューとしてお届けします。
どの作品レビューもネタバレはありません。
千里の棋譜 ～現代将棋ミステリー～
フリー記者の歩未と幼馴染の長野が巻き込まれた、名人失踪事件。
それは、50年前からの因縁に終止符を打とうとする大勝負の幕開けだった。
棋士たちの生き様や苦悩、勝負の深遠をドラマチックに描き出す推理ミステリーアドベンチャー。
現代将棋界を舞台に、様々な思惑が絡み合う濃密なストーリーの幕が開く。
千里の棋譜 ～現代将棋ミステリー～ | My Nintendo Store
「将棋対局ゲーム」ではなく、「将棋を題材にしたアドベンチャーゲーム」です。
同じく将棋＆ミステリを融合させた『しおんの王』が好きだったので、本作にも自然と手が伸びました。
いいところ
- 「今の将棋界」を描く丁寧で読み応えのあるシナリオ
- 熱い棋戦の描写
- 珠玉のBGM
- 大満足の二部構成
- オリジナルキャラ並みに見せ場のある実名棋士の面々
ちょっとダメなところ
- シナリオの分岐を楽しむゲーム性はない
ゲームというよりはビジュアル小説に近い仕様です。
〇〇ルートやマルチエンドのように複数の展開を楽しむのではなく、大きなひとつの結末に向かってシナリオを読み進め、その過程に「失敗扱い」になる選択肢がいくつかある程度なので、ゲーム性は低めです。
しかし、それ故にシナリオの破綻がなく、読み物として非常に秀逸なのでプレイ後の満足感はとても高いです。特に棋戦の描写は秀逸なBGMの後押しもあって、まさに「熱戦」「死闘」と呼べる白熱した展開となっており、一局一局に賭ける棋士の想いが見事に描かれているので読み応えバツグンです。
公式でもそのように紹介されていますが、将棋をまったく知らなくても楽しめる内容になっています。そして、まったく将棋を打ったことがない人でも、おそらく本作をクリアする頃には「ちょっと将棋打ってみようかな」くらいまで気持ちを持っていかれると思います。
「そのポジションでいいの？ホントに！？」な活躍を見せてくれる実在棋士の皆さんも見所です！※物語自体はフィクションです
極力事前情報を得ずにプレイしてほしい本作の評価は、手放しで褒めたい星５つ！！
★★★★★
見鏡澄香の制服活動
日本が誇るテーマパーク・ディライトリゾートで、主人公は制服姿のとある女子生徒と出会う
初対面ながら意気投合する２人だったが、その日は互いに連絡先を交換することもなく別れることに数日後。引っ越しをした主人公を待っていたのは、あの日仲良くなった女子生徒だった
偶然にも隣人同士となった２人。互いに再会を喜ぶものの、女子生徒は友人のセリフに凍り付く「ねえ……その『彼』、あんたのこと学園生だと思ってるんじゃないの？」
すでに学園を卒業し、大学も三年生となっていた彼女――見鏡澄香は頭を抱えることになる
一方では就活をしながら、もう一方では年甲斐もなく制服姿で出歩く日々――これは、「あの頃」を思い出すための”二度目の学園生活”（リバイバル）
見鏡澄香の制服活動 | エンターグラム
「高校生」じゃなくて「学園生」という表記になっているのは、原作PC版がアレなせい。
「制服ディズニー」的なことをしていたヒロインとの出会いから始まるお話です。
いいところ
- 平和なストーリー
- ヒロインの就活に関する悩みが割と丁寧に描写されている
- 推定Gカップ…
- 即トロコン（プラチナは無し）
ちょっとダメなところ
- 分かってはいたが短い
- 選択肢がないので読むだけ
ところどころボイスを飛ばしながら進めれば２時間くらいでクリアできます。
プレイした読み終えた感想は「なるほどね」くらいの内容ではありますが、ギャルゲーにありがちな「ネットスラング多用の文章」や「キャラクターのメタ発言」などがない普通の短編恋愛小説みたいな雰囲気なので割と爽やかな読後感。
一応、トロフィーブーストという一部の需要にも対応している…と言えなくもないです。
キャラクターデザインに惹かれたら買ってもいいのでは？という感じでしょうか。
お姉さんキャラが好きなら…アリ！本作の評価は星２つ。
★★☆☆☆
メモリーズオフ（『メモリーズオフ ヒストリア 上巻』収録版）
季節は秋……。
主人公「三上智也」は、私立澄空学園に通う、17歳の高校２年生。
日常の中で智也は、騒がしくも優しい幼なじみや気さくで明るい転校生など、様々な女の子たちとのふれあいを通して、自分の中の本当の想いを見出すことになる。
彼女たちとの出会いは、智也の心に何をもたらすのだろうか？
しかし、そんな彼の心の奥底には、胸を締め付けるような、辛い過去が秘められていた……。
様々な想いと共に、秋は深まっていく……。
メモリーズオフ ヒストリア 収録タイトル 作品情報 | ©MAGES
2000年代初頭（厳密には本作は1999年発売）から展開された「メモリーズオフ」シリーズの第一作目。発売当時、高校生だった横道それ夫の青春の思い出ゲーのひとつです。
2021年3月に発売された、歴代作品をリマスター収録した『メモリーズオフ ヒストリア』の上巻に収録されており、PS4・スイッチでプレイできます。
いいところ
- ギャルゲーだが甘くはないシナリオ
- 「音羽かおる」さんがカワイイ
- とにかくシステム周りが快適の極み
ちょっとダメなところ
- 主人公「三上智也」の言動
- 冗長すぎる共通ルート
- 割とあっさりしたエンディング
音羽さんは今見ても可愛いです。こんな娘が隣の席に来たら惚れるよな、ホント。
文章のノリについては時代を感じるというか、あの頃ならではの「クサさ」みたいなものがあります。当たり前ですけど。
主人公「三上智也」は当時も不快に感じる部分が多いキャラクターでしたが、これについては改めて読んでも同じ感想。ひとことで言うと「クラスにいるヤベェ陽キャ」です。
あと、改めてプレイしてちょっと驚いたのが、共通ルートの長さと個別ルートの短さ。このバランスのおかげで「あれ、こんなにあっさりしたエンディングだったっけ？」という感覚に陥ります。
『メモリーズオフ ヒストリア』収録の他作品含めて、当時を思い返しながらプレイするにはもってこいですが、完全新規のプレイヤーがあえてプレイするほどではないのかなぁと思います。
現行機でメモオフが遊べる＆思い出補正を含めば余裕の星５つですが、新規プレイヤー向けには流石に古臭いので…星２つ。
★★☆☆☆（条件付き★★★★★）
まとめ
この手のジャンルを紹介するたびに言ってますが、気楽にプレイできるノベル系作品は大作の合間に遊ぶにはもってこいです。
本屋さんで面白そうな小説に手をのばす感覚でストアのDL版を物色してもいいかもしれません。
今回紹介した作品のなかでは、ダントツで『千里の棋譜 ～現代将棋ミステリー～ 』がオススメです！普段ゲームをしない人にも、読み物として楽しんでいただきたいレベル。
これからもこの手の作品は紹介していきたいと思います。
今日もふらとぴにお越しいただきありがとうございます。ではまた！
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