山頭火さん、長野の信濃路を旅しています。
若葉したたるながれで旅のふんどしを
昭和11年の話ですから、日本人男性の下着は、まだふんどし時代ですね。
トランクス、ブリーフ時代になるのは、戦後です。
十年ぐらい後です。たぶん。
唐突ですが、みなさまにおかれましては、ふんどし経験がおありでしょうか。
私、経験ありです。
越中タイプ。
常用には至らなかったのですが、試した事があります。
山頭火さんではありませんが、オートバイ旅の時に経験してみました。
荷物として小さくたためて、洗濯も簡単なのでは、と考えてのことです。
たしかに洗濯物としては、優秀でした。
さっと洗えますし、なにより、乾くのが早いです。
オートバイのハンドルに干します。
洗濯物として優秀である事と、下着として優秀である事とは別の話です。
慣れというのは、あなどれないもので、腰あたりから下が、なんか気になるんです。
ある意味、開放的なのですが、裏返すと、なんか頼りないというか、不安というか不安定というか……
『安心してください、履いてますよ』という、明るい安村さんのネタもありますが。
ふんどし、まったく安心できません。
普段、パンツを履いていて、ああ、安心だな。と、思ったりしません。
が、いつもと違うと、途端にこれは安心できない、信用してもいいものかと、不安になります。
開放と不安は表と裏である。
ちょっと賢そうに書こうとして、何言ってるか分からなくなりました。
すみません。
実は、これに近い感じのことが、今、私に起こっています。
マスクです。
マスクを付けずに外出すると、なんか、落ち着かないんです。
この三年あまり、マスクをしていて、これで安心だ、と思ったこともないのですが。
取ってみると……
みなさまは、そんな事ないですかね。
まあ、それも、これも、そのうち慣れますかね。
新型コロナウイルスは5類感染症に移行しましたし、マスクをはずして、また、ふんどし付けて、旅にでも出ますかね。
ちなみに、山頭火さんの日記では、三日前、15日の記述に『附近散歩、小川でふんどしを洗う』とあります。
散歩の途中で洗っちゃって、濡れたふんどしで帰ったんですかね、気持ち悪くないのかな。濡れた下着気持ち悪いですよね。
すみません、どうでもいいですね。
本当にすみません、今回、長い割りに、あまりにもどうでもいい話になってしまいました。
褌を締め直して、次回、がんばります。
いつもと違いますか、そうですか。
そこに、新しい発見でもありましたか。どうですか。
