こんにちは。夏ソングプレイリストの1曲目が「夏の終わり」の横道それ夫です。
梅雨明けして夏本番という感じですね!
今回紹介するのは先日発売された「百合×ホラー」ゲーの『夜、灯す』。
ひとまずエンディングを迎えました(未コンプ)ので、本作が気になるアナタのためにさっそく記事にしてみました。
作品の雰囲気やシステム、ボリュームなどについて書いております。本筋に関するネタバレはありませんので未プレイの方も安心してお読みください。
夜、灯す
概要
『夜、灯す』(よる、ともす)は7月30日に日本一ソフトウェアより発売されたこの夏の話題作です。Playstation4とNintendoSwitchで発売されています。
え?知らない?
この夏の話題作は『ゴースト・オブ・ツシマ』だろうって?
いやいや、ツシマは7月17日発売ですから。
なに?7月30日は『機動戦士ガンダム EXTREME VS. マキシブーストON』を買ったって?
延期してた『フェアリーテイル』も無事発売されて嬉しいって?
そんな人のためにプロモーションムービー3つも載せておきましたよ。
超話題作盛りだくさんの店頭最新作コーナーで逆に異彩を放っていますね。(誉め言葉)
なお、ジャンルは公式で一応「ホラーアドベンチャー」とされています。
文章を読み進めて、要所要所で選んだ選択肢により物語が分岐していくゲームです。
ちなみにオフィシャル通販のみ「前日談&後日談小説」付きの限定版が販売されていたそうです。現在は売り切れ。えぇ…DLCでなんとかなりませんか…。
登場人物はすべて女性(フルボイス)
「ホラーアドベンチャー」ですがもうひとつ、公式が百合要素を推してます。
公式の人物紹介に出ている以外に主要人物はほぼいません。登場人物の数は控えめですね。
登場人物のセリフ部分はフルボイスです。出演声優さんのファンも安心です。
ボソボソっと喋るシーンや独白的なセリフは声量が控えめなので、声優さんの演技を満喫したい人はコンフィグで音声の音量を少し大きめにしておくといいかもです。
百合推しである以上オッサンやイケメンの登場は許されないのですが、父親や近所の悪ガキなどがテキスト(声付き)のみで登場します。
主要キャラの関係性に水を差すような登場ではありませんのでご安心ください。
ゲームシステムは超シンプル
立ち絵は複数パターンあれどアニメーション無し
最近だとノベルゲー(ここではテキストを読み進めていくゲームの意)でもLive2Dを採用して立ち絵をグリグリ動かしたり瞬きや口パクをさせたりする作品も少なくないですが、本作は古き良きアニメーション無しの立ち絵方式。
表情差分が豊富にあるので個人的に特に不満はありません。
極端にデフォルメを効かせた表情もなく元絵の硬派な雰囲気をそのまま生かしている感じです。
カッコいいですよね、キャラデザ。カオミンさんという方が担当されています。
イベントスチルの質も高め
作品の展開上、不穏な雰囲気のものが多めですが全体的に統一感もあり素敵です。
ゲームによっては「立ち絵と一枚絵でキャラの顔ぜんぜん違うじゃん」みたいなものがありますが、本作についてはご安心を。
カッコいいですよね、キャラデザ!カオミンさんという方が担当されています!
各種機能
- オートモード
- スキップ
- バックログ
- バックログ中の音声再生
ノベルゲーに必要な機能は備わっています。
オートセーブにも対応しておりストレスフリーのゲームプレイが可能です。
音量設定もBGM・SE・音声各種の大小を設定できますのでプレイヤーのお好み環境で作品を楽しめます。
フォントサイズの調整や明るさ設定の機能はありません。
とはいえフォントサイズはvitaのリモートプレイでも支障ない大きさなので特に問題ないと思います。
明るさがどうしても気になる場合はモニター側で調整しましょう。
物語の雰囲気について
「部活動モノ」として結構楽しめる!
主人公たちが所属する「筝曲部(そうきょくぶ)」の活動が物語のひとつの軸になっています。
物語が不穏な雰囲気を醸し出す場面以外では、彼女たちは全国大会に向けて部活動に勤しんでいます。
「お箏(こと)」という知っているけど知らない楽器にスポットが当たっていて面白いですね!
本作は部活動モノとして個人的に好き。
「そうきょく!」みたいなユルさもあれば、「響け!お箏」みたいな熱さもあるいい塩梅。
BGMや各種SEにも「お箏」をフィーチャーしたものが多くて新鮮です。
百合もホラーも表現は控えめ?
「ごきげんよう、お姉さま」
「おまちなさい、タイが曲がっていてよ」
こういった距離の近い百合百合しさは控えめでしてよ。どちらかというと仲のいい部活仲間の雰囲気が強いかしら。
あるキャラはなかなかに強烈な発言もしますけれど、「尊さ」よりはやや「ネタ要素」が強めね。
「恋愛」よりは「友情」を美しく描いた作品と思っていただければよろしくてよ。
ちなみにこのような喋り方をする女性は作中には登場しませんことよ。
↓こちらの記事で本作プロデューサーとシナリオライターのお二人が「百合論」について語っておられますわ。この内容に共感できるかどうかで本作の評価も変わりますわね。
ホラー要素につきましてもプレイヤーの恐怖心を煽る演出はあまりありませんわ。
怖いのが苦手という方も安心してプレイできる一方で、本作を「ホラーゲー」と思ってプレイすると肩透かしを食らいますわよ。
デッドオアアライブ選択肢&個別ルートなし&ボリュームも…
選択肢の登場頻度はめちゃ低です。
それも物語の分岐というよりは、一方が正解でもう一方はゲームオーバーというデッドオアアライブ選択肢。
いわゆるキャラごとの「個別ルート」みたいなものはありません。たぶん。
物語の展開も主要人物の関係性も大きな軸に沿って固定されています。
読み物としてはラノベ的ではありますがそこそこ秀逸。
しかしながらボリュームも小説1冊分くらい。
フルプライスゲーとしては結構攻めてしまっている感じがしますわよ…。
まとめ
ただでさえ最近では売れにくいジャンルなのに発売時期のせいでマジで売れてなさそうですよね。
しかも日本一ソフトウェアはノベルゲーでは『真・流行り神』『真・流行り神2』、百合ゲーでは『じんるいのみなさまへ』で立て続けに低評価を食らってますし…。
そんななかでも挫けず新規IPを投入してくる心意気はスゲェなって思います。
ちなみに僕は「真・流行り神」シリーズは2作ともプレイ済み。嫌いじゃないけど前シリーズと比べると微妙なデキだと思っています。「じんるいのみなさまへ」は積みゲーと化しています。
え?そんな状況でなぜ本作に手を出したんだって?
キャラデザがカッコよかったからだ!!カオミンさんという方が担当されています!!!
あと、お箏をイメージしたBGMやSEは他であまり見ない本作の魅力。
お箏を通じて深まる女の子たちの絆を描いた「箏ゲー」として異彩を放っている作品です。
個人的には満足ですが費用対効果は怪しめ。せっかく楽器が登場するんだから、お箏版『ソルフェージュ』みたいにすればよかったのにね!
今日もふらとぴにお越しいただきありがとうございます。では、ごきげんよう。
音楽業界には「ヨルシカ」「YOASOBI」「ずっと真夜中でいいのに」。
そしてゲーム業界には本作『夜、灯す』。世は空前の「夜」ブーム!!