こんにちは。一応、4泳法を習得しています。横道それ夫です。
今回はインディーズ系学園恋愛ADVを紹介します。
一部、物語の展開をイメージできる記述があります。ネタバレNGの方はご注意ください。
ただ…ネタバレを気にするような作品ではないような気もします。
サクラ水泳部 ~転校生の決意~
概要
Gamuzumi(ガムズミ)というパブリッシャーの作品。開発はパートナー企業のWinged Cloudというスタジオが担当しています。
週刊アスキーの記事によるとGamuzumiは2021年4月に設立されたフレッシュな組織らしいです。
公式サイトは英語と日本語で表示でき、国内向けのTwitterも開設されています。日本のゲーム市場をしっかり意識している印象を受けます。
そんなGamuzumiが2021年9月30日にリリースしたのが本作。
国内ではNintendoSwitch版とPlaystation4版、そしてなんとPlaystation5版が展開されています!
なお、本記事の内容はNintendoSwitch版に準拠しています。
本作は、平凡な転校生が入部した水泳部の仲間との関係を描いた学園恋愛ADVゲームです。
【ストーリー】
両親の事情に振り回されて転校を繰り返す普通の男子カエデ。今回転校した学園には、悪評と暗い噂が取り巻く水泳部があった。何気なく興味を持ったカエデは水泳部を見学することに…するとそこには、黒髪の女子生徒ミエコと銀髪の女子生徒ヒロミの2人がカエデを待ち受けていた。水泳部の存在が危ぶまれる中、カエデは2人の猛烈な推しに負けて半信半疑のまま入部する事に。
“救世主”として入部したカエデが、ミエコそしてヒロミとの友情と愛情を深めながら、廃部の危機に陥った水泳部と退屈に満ちた自分の人生に活気を取り戻していく。
サクラ水泳部 ~転校生の決意~ | My Nintendo Store
主人公は普通ではないし、暗い噂と言うのもちょっと違う気がするし、割と自発的に入部してるし、“救世主”は盛りすぎだと思いますが、そういう内容の学園恋愛ADVゲームです。
テキストを読んで、ときどき出てくる選択肢を選んで、展開によって一枚絵が出て…という非常に分かりやすい仕様なので目新しさはありませんが戸惑いもない、THE・ギャルゲーです。
ヒロイン2人は日本語フルボイス
驚きです。
登場する2名のヒロイン「ミエコ」と「ヒロミ」は全セリフにボイスがついています。
テンション高めの「ミエコ」とクールな雰囲気の「ヒロミ」、いずれもキャラの雰囲気にマッチしたキャスティングがされています。
まさか各国語の音声を収録してるのかと思い、英語やスペイン語に変更してみましたがさすがにそんなことはありませんでした。
日本語って人気あるんでしょうか?
文章の日本語もまったく違和感がないので、日本語ベースで制作されたのかと思ってしまいます。
基本システムは備わっているが…
この手のジャンルに必要な「スキップ」「バックログ」に代表される基本的なシステムはだいたい揃っています。操作性も及第点なのでシステム周りでストレスを感じることは少ないと思います。
引っかかるとすれば以下の2点。
- スキップがやや遅い
- 既読判定が怪しい
スキップについてはシナリオ全体のボリュームがコンパクトなのでそこまで問題ではないでしょう。
既読判定については判定が曖昧で、明らかに読んだことがある文章も未読扱いになり「既読スキップ」がキャンセルされます。
おそらくですが、同じ文章でも「Aの選択肢から至った場合」と「Bの選択肢から至った場合」をそれぞれ別物として判定していると思われます。
選択肢で展開が変わる箇所は僅かなので、ちょっとめんどくさいですね。ただ、こちらも「未読もスキップ」で解決できます。
中身のお話
本作は古典です。2021年9月発売ですが古典です。
その理由がこちら↓
THE・古典その1(主人公)
主人公の設定が思わずニヤニヤしてしまうくらい、古き良きギャルゲーの様式美に倣っています。
- 興味が持てるものなんて無いとか言っちゃう
- だから常に無気力系を装ってる
- 先生には妙に斜に構えた態度
- なのによく分からないがモテる
- でも友人はヒロインだけ
- 当然ひとり暮らし
一応理由づけがあるものもありますが、なんていうか…テンプレの集合体って感じがいいですね!逆に新鮮!
THE・古典その2(演出)
日本の漫画・アニメ・ゲーム史において名だたる紳士たちが生み出してきた、いわゆる「ラッキースケベ」を、これまた古き良き日本の漫画・アニメ・ゲームがそうしてきたように「前触れと言うにはあまりに不自然な演出」を以てプレイヤーに提供してきます。
- 吹き続ける風
- あまりに脆弱な繊維
- 施錠されない更衣室
- 意思を持ったコード類
一生分のラッキーを費やしても、そうはならん。
非常に低俗で、見る人によっては不快かもしれませんけど「そういうゲーム」です。
まかり間違っても“ 廃部の危機に陥った水泳部と退屈に満ちた自分の人生に活気を取り戻していく ”青春スポーツドラマではありません。
総評(おわりに)
海外クリエイターがつくった「国産ギャルゲーのハイライト」みたいな作品です。
読み物としてのクオリティを期待して買ってはいけません。
90年代後半~2000年代初頭のギャルゲーラッシュを知る人が、話のネタに遊んでみるくらいの内容だと思います。
使い古された「お約束」のオンパレードなので、個人的には結構笑えましたが…
星2つ!★★☆☆☆
かな、さすがに。
今日もふらとぴにお越しいただきありがとうございます。ではまた!
Switch版は2021年10月20日まで20%オフ!コミック約2冊分と思えば(ネタゲーとして)割とオススメできます!