こんにちは。横道それ夫です。
今回はNintendoSwitchで遊べる一風変わった作品『7 Days to End with You』を紹介します。
個人的にネタバレ超絶非推奨作品ですので、本記事でもネタバレは一切含みません。
7 Days to End with You
概要
2023年1月26日にマイニンテンドーストアで配信開始。
ダウンロード専売で定価は1,180円です。
Lizardry(HP・Twitter)という個人制作スタジオが開発して、PLAYISM(HP・Twitter)が販売しています。
スタジオやデベロッパーだけでなく、本作の公式Twitterアカウントもありました。
言葉を知り、世界を知り、君を知る。
貴方は、この世界の言葉を、何一つ知りません。
貴方の目の前の人が話す言葉を読み解きましょう。
そして、その言葉をパズルのように1ピースずつ推理しましょう。
貴方は言葉の意味を、自由に感じ取ることができます。二人の関係は、貴方が感じた言葉によって構成されます。
二人の物語は、貴方が感じた言葉によって構成されます。二人の世界は、貴方の理解によって、
平凡で短い物語や奇妙で長い物語になるかもしれません。
あるいはその二つが同時に存在していても何ら不思議ではありません。この物語は、貴方の解釈で完成します。
貴方が感じ、受け取ったすべての物語は、すべて正しいでしょう。
一度では理解できなくても、貴方には物語を何度も繰り返すチャンスがあります。これは、たった7日間の短くて長い物語。
7 Days to End with You | マイニンテンドーストア
操作はカーソルによるオブジェクト等の選択と、キーボードによる文字入力がメイン。
一見よくあるアドベンチャーゲームですが、実際はかなり独自性のあるゲームです。
本作の言葉は「異世界の言語」であり、主人公であるプレイヤーには全く理解できません。
プレイヤーはこの世界の言葉を自分なりに解釈し、7日間に渡る物語を読み進めていくことになります。
いわば異世界言語解読ゲームです。
対応言語とプレイ時間
複数の言語に対応
システム画面や主人公のモノローグ部分など、解読に含まれない箇所については日本語を含む複数の言語に対応しています。
マイニンテンドーストアに記載されているのは “日本語,フランス語,ドイツ語,イタリア語,スペイン語,韓国語,ポルトガル語,ロシア語,中国語 (簡体字),中国語 (繁体字),英語”の11言語。加えてゲーム内では「ブラジルポルトガル語」も選択可能。主要言語にはほぼ対応していると言えますね。
なお、キャラクターボイスはありません。
プレイ時間はプレイヤーの閃き&推理力で変わる
周回プレイを前提にしたデザインなので1周あたりのプレイ時間は長くありません。
単純に物語を始まりから終わりまで読むだけなら10分くらい。
見たことのない言語なので「読むだけ」という表現も正しいとは言えませんが、7日間を「朝起きてすぐ寝る」だけで過ごすことも可能なので。もちろん、その場合は世界の言葉も自分の置かれた状況も理解することは到底不可能です。
物語を理解しようとすると、人によって差はあれどかなり効率よく進められても5~6時間以上はかかるのではないでしょうか。
ちなみに僕は7~8時間ほど遊んでいますが未だに分からないことが色々あります。
本作のいいところ
知る楽しみ・理解する喜び
知らない言語を知らない言語で説明されるので、最初はこのゲームの何が面白いのか正直分かりませんでした。
目覚めたプレイヤーに女性が色々と話しかけてくれるのですが、本当に一切の言葉が理解できません。
そこから少しずつ、女性の力を借りながら言葉を理解していくのですが、その過程で徐々に言葉の解読がとても心地よいものになっていきます。
どの本を指さしても必ず出てくる単語があるな。となると…この単語が「本」だな!
みたいな感じでひとつの言葉が理解できると、次は「これは色のことかもしれない」「こっちは数だな」と単語と単語が繋がっていき、段々と女性が自分に何を伝えようとしているのかが理解できるようになっていきます。
他国の言語であっても簡単に翻訳できる現代ではなかなか体験できない面白さがあります。学生時代に、海外からの留学生と身振り手振りでコミュニケーションが成立した時の感動を思い出しました。
本作のちょっとダメなところ
日本語と文法が異なる
ダメなところというか、注意点みたいなところです。
異世界の単語を1つ1つ解読して相手の話していることを理解していくのですが、会話の文法が日本語のそれとは異なります。
本作世界の言語はどちらかというと英語に近い感覚です。
日本語で「待つ」「ここ」のふたつを組みわせても「待つ ここ」ですが、「wait」と「here」で考えれば「wait here」となり「ここで待って」ときれいな文章になります。
完全に日本語ベースで考えてしまうと会話の内容が少し分かりづらい場面があります。
難しい単語は無いので、ピンとこない場面では英語に置き換えてみるといいかもしれません。
そもそも日本語が言語として複雑すぎるので、仮に本作世界の言語が助詞や動詞の活用形をゴリゴリに含んだ日本語ベースになっていたら解読するまでに数年を要しそう。
総評
今までにないジャンルの作品です。
「新体験」「知識の探求」「閃き」といった要素を含んだゲームを求めている方はぜひ手に取っていただきたい作品です。
ネットを調べれば攻略情報やプレイ動画がいろいろ出てきますが、この作品の体験は唯一無二のものなので、ネタバレ情報をシャットダウンしてプレイすることを強く推奨します。
本作の評価は星5つ!!★★★★★!!
「異世界言語解読ゲーム」ぜひ遊んでみてください!!