山頭火さんは、旅の途中、福岡県の後藤寺町(現在の田川市北西部)にいます。ここしばらく、知人のお宅に滞在しているようです。
笠も漏りだしたか
山頭火さんは、雲水姿で旅をしているので、網代笠を被って歩いています。
今回の句、この笠の雨漏りを詠んでいるんですね。
ドリフター系の人たちは、それぞれ個性的な帽子などを、被っている場合が多いです。
旅の空の下、強い陽射しや雨、雪などを遮るためでしょうか。
ここでいうドリフターとは、もちろん、本来の、放浪者とか漂流者とかの意味のドリフターです。
コントが楽しい、土曜の夜に全員集合する人たち、という意味ではありません。
ハゲヅラを被るとかではないですからね。
話がそれました。
ドリフター系の大スター、スナフキンさんは、良い感じの個性的な帽子です。
スナフキンさん以外に、あのトンガっている帽子を被っている人を見たことがありません。
スナフキンさん自身もトンガってますしね。
日本を代表する放浪者、車寅次郎さんはお決まりの、中折れ帽姿。
トランクと共に欠かせないです。
ちなみに、寅さんを演じる、渥美清さんは、生前俳句を嗜れ、俳号は風天だそうです。
お遍路が一列に行く虹の中(風天)
ドリフター系の人の句、何か同じものが通底しているように思えて仕方がありません。
放浪系でいうと、木枯し紋次郎さんなんていう人もいます。
この人は、渡世人なので、三度笠です。
西部劇の人は、カウボーイハット。西部劇でも、たまにメキシコ魂の人はテンガロンハットで現れますが。
あげればキリがないです。
放浪者の頭の上。なんかこれで書けそうですが…
ドリフターの皆さんは、気ままに、道端や河原で、ごろっと横になる時、アイマスク代わりに、被り物を顔にのっけます。様になります。
私は、オートバイで旅をしていたので、ヘルメットを被っていたわけですが、ヘルメットを顔にのせるわけにはいきませんね。
次に旅に出る時、私も何か良い感じの被り物を用意したいと思います。
ハゲヅラ?
目深にかぶっていましたか、そうですか。
何か隠していませんでしたか、どうですか。
蒼い表情、別れの予感の瞳、ちがいますか。