山頭火さん、長野県満島にいます。今の天龍村です。
天竜川のほど近くのようです。
山が月が水音をちこち
をちこちとは、漢字で書くと、彼方此方、遠近と書きます。
あちらこちら、ということですね。
その他、将来と現在、という意味もあるそうです。
あちこち、の意味に、将来と現在という時間軸を加えてイメージをすると、突然世界がひろがります。
私的にはほぼ無限大にひろがりました。
その辺りから聞こえていた水音が、いきなり宇宙とかからも聞こえてきそうです。
天竜川の水音と、空の天の川からの水音、をちこちから聞こえてきそうです。
山頭火さん、この日の日記にこんなことを書いています。
『一風呂浴びて一杯ひっかける気持はまさに千両万両!』
旅先のご機嫌なゴールデンウィークを満喫していますね。
ここでちょっと気になったので調べてみますと、ゴールデンウィークは、1948年に『国民の祝日に関する法律」で祝日が設定されたことが始まりらしいです。(かなりざっくりしてますが)
山頭火さんが、この句を詠んだのは、1939年ですから、ゴールデンウィークはまだありませんね。
ゴールデンウィークを満喫ではなく、変わらぬ毎日を満喫でした。
私も、明日からのゴールデンウィーク後半、どこか、をちこち出かけてみましょうか。
あちら側から聞こえてきますか、そうですか。
こちら側ではありませんか、ちがいますか。
あなたは、こちら側の人でしょうか、それともあちら側でしょうか。
こちらと、あちらを別つのは、いったいなんでしょうか。