こんにちは。繁忙期を走り抜けた、横道それ夫です。
約1か月ぶりの掲載です。
今回は手軽に遊べるインディーズ系アクションRPG『Eternal Radiance』のレビューをお届けします。
シナリオのネタバレなし。未プレイの方も購入前の参考にお読みいただけます。
なお、本レビューの内容はPlaystation4版に準拠します。
Eternal Radiance
概要
Visualnovelerという台湾のメーカーが制作したアクションRPGです。
2020年にSteamで発売が開始され、2022年1月13日にNintendoswitchとPlaystation4でも発売されました。国内ではいずれもダウンロード専売です。
そこはかとなく、『聖剣伝説』シリーズや『イース』シリーズの雰囲気も漂うアクションRPGです。
伝統的なJRPGに触発された『Eternal Radiance』は、騎士見習いの少女セレステが真の騎士を目指して冒険をくりひろげるアクションRPGです。任務のために故郷を遠く離れたセレステは、盗賊を追い求めて大陸じゅうを旅するうちに、大きな陰謀を解き明かすことになります。
特徴
キャラクター主導の物語展開 – セレステは仲間のヴァラナ、ルビーとともに大陸じゅうを冒険し、世界の歴史を知り、不穏な陰謀を解き明かそうとします。
エキサイティングでダイナミックな戦闘 – 敵味方が常に動き続けるアクションバトルシステムで、さまざまな敵と戦いましょう。戦略を練り、特殊攻撃を駆使すれば、敵の群れを壊滅できます。
美しく、神秘に満ちた世界 – 過去に謎を秘めた世界で、平原や町、洞窟を探検しましょう。
カスタマイズ – 種類豊富なタレントツリーを活用すれば、セレステの戦闘スタイルをカスタマイズできます。
クエスト – メインストーリーに加えて副次クエストと選択肢で分岐する行動によって、『Eternal Radiance』のキャラクターたちをより深く知ることができます。伝承をじっくり調査し、知り合った人々を助け、パーティーメンバーとともに彼らの個人的な問題を解決しましょう。
パーティー内の交流 – 三人のメインキャラクターたちは旅を通じてお互いを知り、成長していきます。絆が深まるにつれて、会話に冗談が増えていきます。選択肢のある会話が、三人の友情を感情豊かに描き出します。
強化魔術 – 魔法の遺物を使って、装備品をアップグレードし、スキルを強化しましょう。
Eternal Radiance | My Nintendo Store
ストーリーは王道!プレイ時間は約10時間
主人公である騎士見習いのセレステを筆頭に、嫌味のないキャラクター達が織りなす物語は、とても素直な王道系シナリオです。
特別な目新しさこそありませんが、約10時間の物語に起承転結がしっかりとあるので、遊び終えた時の満足感はなかなかに高いです。
ゲーム内の全表記が日本語対応しており、各翻訳もまったく違和感がないので、物語への没入感を阻害されることがないのも素晴らしいです。
サブクエストの遊びやすさ
メインストーリーと別に、サブクエストが複数存在しています。
内容的には、いわゆる「おつかいクエスト」が多いのですが、本筋を明らかに逸脱して寄り道を強要させる系ではないのが好印象です。
メインシナリオを進める道中や無理なく立ち寄れる近隣スポットでイベントが展開されるので、「〇〇を取ってきて」も「誰々に聞いてみて」もストレス無くこなせます。
安易なボリュームアップに走らず、メインシナリオのテンポを損なわない形でサブシナリオを散りばめたのは素晴らしいデザインだと思いました。
これは大手の作品も見習うべき姿勢だと思います。
キャラデザは一級品!グラのクオリティは2世代以上前
販売ページのサムネイルでも目を惹く本作のキャラクターデザインは、メジャー級タイトルと比べても遜色のないクオリティです。
全体のボリュームに対してイベントスチルも充実しており、インディーズ系作品としてはかなりのハイレベルだと思います。
一方、プレイ中に最も見ることが多い3Dグラフィックの方はと言うと…。
プレイステーション2ソフトのHDリマスターみたいなクオリティです。
「グラフィックの良さ=面白さ」ではありませんが、あと一声欲しかったなぁというのが正直な印象。
全体的に大味なアクション
作品紹介に「エキサイティングでダイナミックな戦闘」とあります。
なるほど。まぁ確かに、そうとも言える…かもしれませんが、ちょっと残念な部分が多いです。
弱弱強弱強強弱弱強弱強弱強…
本作には「スタミナ」の概念がありません。なので、攻撃やダッシュ、回避を無限に繰り出すことができ、それぞれの行動に大きなリスクがありません。
これ自体は上手く作用すれば「爽快感」に繋がるので悪くない仕様だったと思います。
しかし、それに加えて本作では弱攻撃から強攻撃、強攻撃から弱攻撃をキャンセルできてしまいます。
アクションゲームや格闘ゲームをプレイしたことがある人なら、ピンと来たことでしょう。
そう、本作は攻撃の手を一切緩めることなく、延々と相手を殴り続けることが可能なのです。
その結果、中途半端に高威力なスキルを放つよりも、通常攻撃のコンボという圧倒的物量を擦り付けた方が効率がいい、という話になってきます。
うーん、エキサイティング。
優秀過ぎて無能なロックオン
本作のロックオン機能は、ある点においては他のアクションゲームと比較してもかなり優秀です。
よくある仕様だと、プレイヤーの視界から離れた(あるいは消えた)敵キャラクターに対するロックオンは強制解除されてしまうのですが、本作は違います。
敵が高速移動でプレイヤーの横をすり抜けようが、テレポートしてプレイヤーの背後に回り込もうが、こちらが解除しない限り、一度定めたロックオンが外れることはありません。
その結果、縦横無尽にフィールドを移動するような一部のボスキャラ等をロックオンした場合、奴らの動きに合わせてカメラが物凄いスピードでぐるんぐるん回り、それを追従し始めます。
うーん、ダイナミック。
共闘感が少ないのが惜しい
本作は3人パーティ。イベントシーンだけでなく戦闘でも3人がフィールドを駆け回ります。
敵の引き付けやプレイヤーの回復など、仲間AIは結構優秀で何度もピンチを救ってくれます。
しかし、キャラクターにボイスがない&各アクションのSEがショボい(あるいは無い)ために、パーティで共闘している感じがヒジョーに薄いです。
魅力的なキャラクターだけに、本当に惜しまれる部分です。
総合的な満足度は高め
ゲームプレイのメイン部分にあたる戦闘はバランス調整がかなり大味で、それなりにストレスも感じます。
ジャスト回避やジャストガードみたいなシステムもありますが、それを活用するほどの戦略性はありません。デメリットもないのでシナリオメインで進めるなら難易度は「イージー」にしてもよいかと。
一方、魅力的なキャラクターと爽やかな余韻も残る王道シナリオの満足度はかなり高いです。
本作の評価は…
星4つ!★★★★☆!
本作以降も展開できそうな世界観なので、ぜひとも続編や外伝を制作してほしいところです。
今日もふらとぴにお越しいただきありがとうございます。ではまた!