こんにちは、横道それ夫です!
今回はNintendoSwitchで遊べる探索&アクションゲーム『Evil Tonight』をレビューします。
シナリオに関するネタバレは含みませんので、購入前の参考にもお読みいただけます。
Evil Tonight
概要
2022年8月18日にマイニンテンドーストアで配信開始されました。
定価は2,000円。
2023年4月19日現在セール対象になっており、2023年4月24日23時59分まで15%オフの1,700円で購入可能です。
制作・販売はスペインに拠点を置くDYA Games(公式HP・Twitter・YouTube)という会社です。
兄弟お二人が中心となって作品を制作しているようですね。
シルビアは悪を恐れていない。悪は彼女の仕事である。
彼女は、現代の悪魔払い師として、心霊スポットの悪を実体化する能力で数え切れないほどの恐怖を取り除いてきた … しかし、今夜は … 思うようにいかない … 戦い、生き延び、探検し、問題を解決し、Evil Tonightの謎を解き明かせ …!
マップも誰かの助けもない。昔のレトロなサバイバルホラーゲームのような、Evil Tonightは最も純粋な形での探検を特徴としています。アイテムを見つけ、秘密の道を発見し、謎を解き、限られた弾薬を管理し、全く同じ部屋は二つとない演劇学校の廃墟に潜む悪と生命をかけて戦う … たくさんの邪悪なモンスターと記憶に残るボス戦で、挑戦する準備をしてください!
見事なオーディオ・ビジュアルを備えたEvil Tonightは、カスタムカラーパレット、ハンドメイドの照明効果、心に残るオリジナル・サウンドトラックを備えた、最高品質の詳細なピクセルアートのグラフィックで登場する…他に類を見ない、記憶に残る没入型体験です!
Evil Tonightに立ち向かう準備をしてください!
※メーカーによる説明です。
Evil Tonight | マイニンテンドーストア
2Dグラフィックで描かれた俯瞰視点で遊ぶ探索&アクションゲームです。
スティック操作(方向キーも可)によるキャラクター移動、トリガーボタンによるエイムモード切り替え等の操作性は、身も蓋もない言い方をしてしまうと2D版『バイオハザード』と言ったところ。
スティック操作はラジコン仕様※1ではなく、倒した方向にキャラが動くシンプル仕様なのでご安心ください。
※1 「スティックを前に倒すと前身、後ろに倒すと後退、左右はそれぞれ移動ではなく旋回」というラジコンの操作方法を踏襲したもの。視点操作が無い定点カメラを採用していた初代PS時代の『バイオハザード』シリーズはこの操作方法でした。
対応言語
一応、日本語に対応しています。
ただ、全体的に翻訳に少々難アリ。
ゲーム進行やシナリオ理解にこそ致命的な支障はありませんが、キャラクターのセリフ回しは違和感が強く、誤字も多めです。
スラングっぽい言い回しの日本語化がうまくいっていません。特に印象的なのが「小僧」。ストーリーもキャラクターもキチンと翻訳すればかなり魅力的になりそうなだけに惜しいですね。
プレイ時間
初回、難易度「安定」で6時間弱(5時間48分)かかりました。
「安定」はゲーム内の表記です。つまるところのノーマルやスタンダード。一番基本となる難易度設定を指します。
なお、これは何度か謎解きにガッツリ詰まっての時間。
初回であっても攻略情報アリのプレイであれば大幅な時間短縮も見込めるかと思います。
ちなみに2周目「カジュアル」はイベントスキップを使って2時間かからないくらいでクリアできました。
この辺りもそこはかとない『バイオハザード』感。
探索型アクションとしては程よいプレイ時間ではないでしょうか。
本作のいいところ
SFC後期の大作感
アラフォー世代直撃なドット絵がとても良い。
キャラクターの等身なんかは『ロマサガ3』を彷彿させますね。
描き込まれた背景やオブジェクトも美しく、揺れる炎や少し頼りないランプの明かりなど照明の魅せ方も素晴らしいです。
会話シーンではキャラクターの顔グラフィックも描かれ、セリフに合わせて笑い・怒り・悲しみなど表情のバリエーションも豊富です。
フォントまでどこか懐かしい雰囲気を漂わせており、丁寧に描かれた2Dビジュアルには制作者の深いこだわりを感じます。
作品全体から発せられる「SFC(スーパーファミコン)っぽさ」に感動!
絶妙な難易度
探索と戦闘のバランスが程よく、セーブポイントも要所に置かれています。
セーブ回数にも特に制限はないため、クリアを目的とするなら慎重に進めていけば大きく躓くことはないでしょう。
ちなみに本作には「オートセーブ」や「チェックポイントからのやり直し」がありません。強気すぎるプレイスタイルは地獄を見ますよ。(体験談)
探索について
多くのアイテムやカギを拾うことになるのですが、アイテムは1品1用途の使い切り。カギもそれで開けられるドアをすべて開ければ勝手にアイテム欄から消滅します。
この仕様により「今やること・できること」が分かりやすくなっています。
一方、謎解きについてはドツボにハマる可能性も少々…。
全体的にヒントが少なく、ヒント自体も少し捻り気味。プレイヤーの「気づき」が試される箇所が多い。暗いマップに目を凝らして…。
ちなみに本作の特徴としてプレイごとに謎解きの正解がランダムで変わるという仕様があります。
戦闘について
スタミナの概念があり、ナイフの使用や回避ステップ時にはスタミナゲージを消耗します。
特にナイフについてはスタミナ消費量が結構大きいので連打はできません。
しかし、ナイフは…
- 別武器を構えていてもワンボタンで出せる
- 複数の敵に同時ヒットする
- 当てれば必ず敵が怯み、ノックバックする
- 攻撃後にステップで安全圏に移動できる
と、かなり高性能。
威力は心許ないですが、弾数制限のない武器としては相当優秀なのでうまく活用しましょう。
ナイフを積極的に使っていけば、難易度「安定」までなら殲滅プレイ※3も可能な程度のリソースはあります。
※3 敵を避けずに全部倒していくプレイスタイル
ちなみに上記のナイフ性能をもってしても油断は禁物。
いきなり距離を詰めてくる敵、予備動作から攻撃までが素早い敵なども多く、戦闘は緊張感があります。
複数の敵に囲まれるとかなり危険なので各個撃破を心がけましょう。
なかなか骨太な戦闘は「簡単ではないが、無理だなと感じさせるところもない」という、いい塩梅に仕上がっていると感じました。
本作のちょっとダメなところ
え、マップ無いの!?
そんなはずないだろうと思ってチュートリアルや操作説明を複数回読み返しましたが、やっぱりありませんでした。
本作は物語の進行に合わせて同じエリアを何度も行き来する必要があります。
にもかかわらず、どのエリアも似たような景色が多いため非常に迷いやすくなっています。
このアイテムは絶対「あの部屋」で使うに違いない。しかし、「あの部屋」がどこにあるのか分からなくなった…。
あるあるです。
決して広くはないですが、全体像を把握できるまではかなり苦戦すると思います。
ザックリでもいいので、手描きで地図を作りながら進めると随分楽かもしれません。
でもよく見たらメーカー説明にも“マップも誰かの助けもない。”って書いてるわ…。
先に言ってよ、クリア条件
ネタバレになるので多くは書きませんが、物語を終えるための必須アイテムがあります。
このアイテム、「入手しなくても先には進めてしまう」ので、探索も戦闘も慣れてきた中盤以降は特に要注意です。
条件を満たせばトゥルー、満たさなければノーマルのED分岐とかでもよかったのでは…。
僕は一番最初のエリアからシラミ潰しに探索をし直すことになりました…。
総評
閉ざされた空間、襲ってくるクリーチャー、閃きの必要な謎解き…など、初期の『バイオハザード』を彷彿させる作品でした。
なお2D特有のデフォルメにより、恐怖成分は控えめです。
日本語翻訳の残念さに目を瞑れば、多くの方にオススメできる丁寧に作り込まれた良作です。
定価で買っても満足できる!
本作の評価は星5つ!!★★★★★!!
今日もふらとぴにお越しいただきありがとうございます。ではまた!
スタッフロールのピクセルアートは必見です!!