山頭火さん、宮崎県北部の延岡にきています。
けふも大空の下でべんたふをひらく
なにか気持ちのいい空気が、広がっていそうですね。
大空の下でのお弁当、塩むすびだけでも、ご馳走です。
皆さんにも、お弁当の思い出が、色々あるのではないでしょうか。
(ふらとぴラジオで取り上げてもらおうかな)
私の子供時代、お弁当の楽しみといえば、鶏の唐揚げでした。
大好物ですけれど、ご馳走の部類に入っていましたから、遠足とか、運動会のお弁当、何かのお祝いの時など、特別な時にしか食べられません。
今みたいに、冷凍食品があまりない時代の話ですから、母の手作りです。
ニンニク?やら醤油の下味をつけてから揚げる、黒っぽい唐揚げ。
お弁当では、海苔を巻いたおにぎりとの組み合わせが、定番でした。
これを書いていて、食べたくなってきましたよ。
味覚には、「甘味」、「塩味」、「酸味」、「苦味」、「うま味」五つの基本の味があります。
人が生きていくために必要だから、進化したのではないかと言われています。
例えば、「甘い」は、これ食べなきゃ(炭水化物を必要としている)とか、「酸っぱい」は腐ってんじゃないの?って気付くため。とか、それぞれに理由があるようです。
さらに歳をとってくると、そこに「懐かしい」という味覚が加わることになると、最近思っています。
「なつかし味」です。
食べた瞬間に、ああ。と声が漏れます。懐かしい、としか表現できない味。
美味しいんだか、まずいんだか、甘いんだか、酸っぱいんだかの向こう側の味覚です。
「なつかし味」という味覚も、人が歳を重ねて生きていくために、必要になってくるんだと思います。
しかし、唐揚げを食べて、懐かしいと思ったことは、まだないなぁ。
あの唐揚げの作り方を、ちゃんと聞いておかなかったのが悔やまれます。
母は、もう高齢になり、記憶も大分、失われてきています。
もう食べることはかないません。
ちょうど今頃の季節。
遠足。大空の下。みんなと広げるお弁当。
今日の山頭火さん、1930年秋の話です。
実は、私の母が生まれた年です。
季節も秋に生まれまして、もうすぐ誕生日です。
そんなこんなで、つい自分の話を長々と書いてしまいました。すみません。
ちなみに、うちの奥さんは、揚げ物は面倒だとおっしゃっていて、鶏の唐揚げ作ってくれません。
ひょっとすると、うちの母も面倒くさかったから、特別な日にしか作らなかったのかも。
あるな、その可能性。
話が長くなりました。今、誰が山頭火さんを演じるのか、の話は次回に、多分。
いや、もう忘れましたかね、その話。
お弁当持って出かけましたか、そうですか。
どこへ出かけましたか。懐かしい所ですか。そうですか。